日本企業の特徴

雇用に対する考え方

近年はその考え方が見直されつつありますが、日本の雇用における特徴の一つとして終身雇用制度(※)があります。正社員一人の生涯賃金は3億円とも言われており、企業はこれだけの賃金を払うに値する人材であるかを、選考の中で見極めようとしています。

※終身雇用制度とは

学校を卒業してから定年(60歳など/企業により異なる)まで、一つの企業に長期間雇用される制度のこと。企業と労働者の間で契約として明文化されているものではありませんが、日本ではこの考え方が双方の暗黙の了解として残っています。

選考の回数・種類が多い

就職試験では複数回の面接や筆記試験、グループディスカッション、グループワークなど、さまざまな選考を行い、学生を見極めます。アルバイトなどの採用試験とは全く違うものと認識して就職活動を行いましょう。

日本での就職活動

3年生の夏頃から活動開始

一般的に、日本の学生は他国に比べてとても早い時期に就職活動に向けた準備を開始します(3年生の夏頃など)。インターンシップや学内ガイダンスへの参加、自己分析、業界研究など、活動内容もさまざま。大学によっては、学内の就職ガイダンスを3年生の春から始めることもあります。スタートが遅れて準備が不十分なまま選考に臨むことがないように注意しましょう。

成長することができる貴重な機会

日本の就職活動は選考回数が多いこともあり、長期にわたります。学生にとっては苦しいと感じる時もあるかもしれません。しかし、多くの会社と出会い、多くの社会人と話すことができる貴重な時間でもあります。自分を見つめ直し成長することができる有意義な時間と考え、前向きに取り組みましょう。

社会人としての心構えが必要

企業は学生を「企業にふさわしい人材であるか」という視点でチェックします。採用担当者に会う時は、社会人としての心構えで臨み、ビジネスマナーもしっかりと実践できるようにしておきましょう。身だしなみについては、「ジーンズ」「Tシャツ」「サンダル」などは厳禁です。また、予定の時間に遅刻することのないよう気をつけましょう。

日本の企業における一般的な選考過程

日本の企業における選考過程の流れを確認しておきましょう。なお、下記は一般的な選考過程ですので、具体的な流れは企業によって違います。企業ごとにしっかり確認しておきましょう。

一般的な選考過程

就職活動は情報収集が決め手

日本では企業の情報収集や企業へのエントリー、会社説明会の予約などを「就職情報サイト」を利用して行うことが主流になっています。就職情報サイトでは業界・職種ごとに企業を検索することもできるので、効率的に興味のある企業を探すことが可能です。留学生は日本の就職活動がよく分からず、どのようにして情報を集めればよいか分からないといった理由で、思うような結果が出せないというケースがよく見受けられます。就職活動の進め方などで分からない場合があれば、大学キャリアセンター(就職課)や留学生のための雇用サービス施設などを積極的に利用しましょう。