学力や適性で応募者を絞り込むことが目的

筆記試験や適性検査の形式は企業によってさまざまですが、多くの場合、その結果で学生の基礎的な学力や適性を把握し、応募者を絞り込むことを目的に実施されます。出題される問題の難度はそれほど高くありませんが、この筆記試験を突破しなければ次の選考に進むことができません。どのような種類の試験があるのか、またその出題傾向について事前に研究し、しっかりと試験対策に取り組んでおきましょう。

一般常識試験

国語、数学、英語、理科、社会などの中学校や高校で学んだ基礎的な知識を問う問題や、社会、文化、政治、経済、スポーツなどに関する時事問題などが出題される試験です。企業は、入社後に日常の業務をスムーズに進めるための基礎学力や社会への関心度について判断しています。

傾向と対策
  • 出題分野が幅広く、暗記を必要とする問題も多いので、事前に時間をかけて準備しておきましょう。
  • 中学校・高校レベルの問題が多いので、練習問題を解いて勘を取り戻しておきましょう。
  • 時事問題対策として、普段から新聞やニュースを見るように心掛けましょう。

適性検査

適性検査とは、業務や職務を遂行する能力と職務適性を判断するための検査です。

【SPI】

「能力検査」と「性格検査」から成るマークシート方式による総合適性検査です。導入している企業が非常に多いことが特徴です。

傾向と対策
  • 難度はそれほど高くありませんが、問題数が多いので、時間配分に気をつけましょう。
【CAB】

暗算・法則性・命令表・暗号解読の4種類の能力テストと性格テストによる、コンピュータ職としての適性を診断する検査です。

傾向と対策
  • 毎年よく似た傾向の問題が出題されるので、問題集を解くなど予習をしておきましょう。

他にも「GAB」「玉手箱」「I MAGES」「クレペリン検査」など、さまざまな適性検査があります。それぞれに特徴があるので、検査を受ける前に1度は練習問題を解いておきましょう。

適性検査の受検方式
【会場受検方式】

企業が用意した会場で、マークシートや記述形式で受検する方式です。会社セミナーと合わせて行われるケースもあります。

【WEBテスト方式】

学校や自宅のパソコンを使ってインターネット上で受検することのできる方式です。

【テストセンター方式】

全国に7カ所ある専用会場(ピーク時は47都道府県に設置)で受検する方式です。この方式を採用している企業であれば、受検結果を複数の企業に使用することが可能です。

論作文

制限時間内に指定されたテーマと文字数で論作文を作成する試験です。企業は「自分の考えを持っているか」「それらを文章にして表現することができるか」「論理的に物事を考えることができるか」などを判断します。

傾向と対策
  • 日頃から文章を書くことに慣れておきましょう。その際は時間配分を意識し、制限時間内に構想・執筆・見直しができるよう練習しましょう。
  • 論作文の構成は序論・本論・結論が基本です。きちんと分かりやすく書けているか、自分の書いた文章をまわりの人に読んでもらい、客観的な意見を聞くことも大切です。