インターンシップにはメリットがいっぱい

インターンシップとは在学中に企業や官公庁などで就業体験ができる制度です。夏休みや冬休みを中心に多くの企業で開催されます。その内容や期間はさまざまですが、「働く」ことを実際に体験できるインターンシップは、業界・職種・企業研究をする上で非常に貴重な経験と言えます。また、インターンシップのプログラムを通じて得られるさまざまな気づきは自身の成長にもつながるはずです。インターンシップを活用し、より良い就職活動につなげましょう。

インターンシップのメリット

●「会社で働く自分」をイメージできる

就業体験をすることで、仕事の大変さや面白さをリアルに感じることができます。社会人の考え方や姿勢にも触れられるため、働く意欲や将来のイメージを持つきっかけになるでしょう。

●業界・職種・企業研究に役立つ

ネットの情報だけでは知ることができない「企業で働く社員の雰囲気」や「具体的な業務内容」といったリアルな業界・職種・企業に関する情報を得ることができます。

●コミュニケーション能力が身につく

インターンシップでグループワークを経験したり、参加のために面接を経験することもあります。相手の話の意図を正しく理解したり、自分の考えを分かりやすく伝えるコミュニケーション能力を磨く機会があります。

●たくさんの人とのつながりができる

「先輩社員と仲良くなって、将来の相談に乗ってもらった」「他大学の学生と情報交換をした」など、社会人や他大学の学生とのつながりを持てるきっかけになります。

目的意識をしっかり持って参加しよう

インターンシップに参加するときは、目的意識をしっかりと持つことが大事。「みんなが参加しているから」「有名な企業だからなんとなく」といった受け身な姿勢で参加しても、上記で挙げたメリットは得られません。インターンシップをとおして自分がどう成長したいのか、何に対して理解を深めたいのかといった、自分なりの目的意識を必ず持った上で参加するようにしましょう。積極的に取り組んだインターンシップの経験は、説得力のある自己PRや志望動機にもつながるはずです。

3つの応募方法

インターンシップへの応募する方法は、大きく分けて3つあります。

●各企業のホームページで確認する

インターンシップを実施している企業の場合、企業ホームページの中にある採用情報ページに応募方法が記載されていることがあります。

●就職情報サイトで確認する

就職情報サイトやインターンシップ専用サイトに、たくさんの企業のインターンシップ情報が掲載されています。

●大学のキャリアセンター(就職課)へ相談する

インターンシップを実施している企業を紹介してもらえる場合があります。

インターンシップの選考

人気企業のインターンシップでは参加するための選考を実施する企業も多くあり、選考では自己PRやインターンシップの志望動機などが問われます。自己分析はもちろん、業界・企業・職種研究もインターンシップの選考前に進めておくことが大事です。選考に落ちても、本採用試験にはほとんどの場合、影響はありません。

インターンシップの流れ

インターンシップには参加のための申込締切が設けられている場合がほとんどです。人気企業のインターンシップでは早めに申込みを締め切る企業もあるので、気になる企業の開催スケジュールは早めにチェックするようにしましょう。

インターンシップの流れ

インターンシップ形式別の特徴

ここではインターンシップを3つの形式に大別して紹介しています。
各形式毎の特徴を把握し、自分の目的に合ったインターンシップに参加しましょう。
最近ではオンラインでの実施も増えています。

【1】仕事体験型

参加企業の業務を社員と一緒に体験することができる形式のインターンシップ。社員とマンツーマンで課題に取り組んだり、銀行の窓口業務などをロールプレイング形式で行う疑似体験だけでなく、実際に営業現場に同行したり、社内会議に参加できるものもあります。仕事体験に加えて社員交流の機会も多いため、企業研究に非常に有効なインターンシップです。
【POINT】
● 企業内での仕事の実際を経験できる
● 深い企業研究ができる

【2】課題解決ワーク型

その企業に関連する課題に対し、参加者がグループで協力しながら解決策を導き出し、最終的にプレゼンテーションによる発表を行う形式のインターンシップ。粘り強く話し合い、グループ内の意見をまとめる力や相手を納得させるプレゼンテーション力といった、仕事に求められる能力をグループワークを通じて体感することができます。
【POINT】
● コミュニケーション能力が身につく
● 一歩踏み込んだ業界・企業研究ができる

【3】就業型

報酬を得ながら行う形式のインターンシップ。社員と同じ環境で業務を行うため、社風や社員の雰囲気をダイレクトに感じ取れるだけでなく、仕事のやりがいや大変さをリアルに経験することができます。プログラムの特性上、他社のインターンシップと並行して参加することは難しいですが、社会人として必要なビジネススキルやマナーが身につくなど、得るものが非常に多いでしょう。
【POINT】
●「働く」ことをリアルに経験できる
● 社会人に必要なスキルが身につく


「1day仕事体験」と呼ばれる半日〜1日で完結するプログラムもある

半日から1日で完結する就業体験を1day仕事体験と呼称し実施する企業も多くあります。インターンシップとは区別されますが、短期間で実施されるため多くの企業のプログラムに参加することが可能です。うまく活用することで、業界・職種・企業研究に役立てましょう。


オンラインインターンシップ参加時のポイント

自宅から参加できるオンラインのインターンシップを実施する企業も増えています。オンラインならではの注意点を意識しておきましょう。オンラインであれ、対面であれ、インターンシップは会社や業界、仕事の面白さに触れる絶好の機会です。積極的に参加していきましょう。

オンラインインターンシップ参加時に気をつけたい3つのポイント

POINT1 LANケーブルに接続し、安定した通信環境を整える
パソコンの環境を整えておくことが大切です。通信料が増えるため、Wi-Fiはあらかじめ設定しておきましょう。

POINT2 オンラインであっても身だしなみの気を抜かない
オンラインでも企業に訪問するときと同様に、基本的な身だしなみのポイントは押さえておきましょう。

POINT3 話すときは“カメラ目線”を意識する
画面に映る相手の顔に目がいきがちですが、画面の向こう側の相手を意識してカメラ目線を心がけましょう。

インターンシップの経験を就職活動に活かそう

 

インターンシップにはたくさんのメリットがありますが、その経験を振り返ることで、インターンシップで得た知識や広がった視野はより良い就職活動に繋がるはずです。以下のような視点でインターンシップの経験を振り返ることで、企業選びの軸や自分の強み、成長した点を発見することができるかもしれません。それこそが本当の意味でのインターンシップの成果と言えるでしょう。

インターンシップ参加後の振り返りポイント

 

■なぜそのインターンシップに参加したのか       ■インターンシップ参加の結果、得たもの
■経験・体験した業務内容               ■参加前に抱いていたイメージとのギャップ
■取り組む際に工夫したこと・感じた困難        ■一緒に参加した学生の印象
■参加前の目標は達成できたか             ■インターンシップ先の社員の印象
■参加後に見えた今後の課題              ■インターンシップ先の企業の雰囲気(社風)


振り返りを自己分析や業界研究に活かそう

インターンシップの経験をさまざまな視点から振り返り、そこで得た気づきを自己PRや業界・職種・企業研究に活かしていきましょう。インターンシップ中に自分が積極的になれたことや消極的になってしまったこと、得意だと思ったこと、苦手だと思ったこと、これらは自己分析をする上での大切な材料です。自分の行動の源となっている性格や考え方について改めて考えてみましょう。

また、インターンシップで「自分の適性が活かせている」「イメージと違う」「自分には合わない」などの感想を抱いた時に、そこからもう一歩踏み込んで、なぜ自分にフィットしたと思ったのか、もしくは合わないと思ったのかを明確にすることで、今後の就職活動本番で業界・企業を選ぶ際のひとつの基準が出来るはずです。